「展示会の達人」について

弊社では「展示会の達人」という展示会用のプログラムを開発している。このプログラムの特徴は2つある。一つは「スクリーニング」ということで、展示会の出展している企業にとって本当に来ていただきたいお客様を選別・確保する。そのための仕掛けがある。もう一つは展示会出展の「成果」を具体的にする、ということである。展示会に出展する時、企業は自社のブースに沢山の人が来てくれることを願い、通路に出てチラシを配ったり、客引きのようなこともする。私自身もかつてそのようなことをした記憶がある。ここで簡単な比較をしてみたい。

1.100人の人がブースに来てくれた。スタッフは応対に追われた。しかし、アンケートを書いてくれたのは10人。その中で自社として検討価値ありと思われたアンケートは5本。

2.20人の人がブースに来てくれた。アンケートを書いてくれた人は20人。その中で新しい得意先になってくれそうなところは10人。

ポイントは量ではなく質ということである。100人ではなく、20人であれば丁寧に応対もできる。「展示会の達人」と名付けたのは、本質・実質を正確に把握した上で、世間の常識の一つ上を行き、「楽して」効果を高め、狙った成果を挙げる、ということを際立たせたいためである。私達日本人は「努力」を大事にする。それは尊いことだが、やはり「労少なくして」成果を挙げる、ということもこれからは考えなければならないと思う。この展示会の達人は特に中小・ベンチャー企業を対象にしている。良い得意先を確保すること、商品開発のパートナー候補を見つけることが、生き延び、発展していくためには何よりも必要だからだ。