ビジネスモデルのデザイン
「ビジネスモデルジェネレーション」(BMG)が出版されて、ビジネスモデルのデザインが標準化された。それはそれで良いことなのだが、5つのステップ全部をやりきることは大変だ、と思う向きもいるだろう。そこで考えるのは、簡略化、いいとこどり、すぐ効果の出るもの、だ。私はそれでもいいと思っている。そうしたことを経て、本格的ビジネスモデルをデザインしたいという時期もくるだろう。さてこの場合何がポイントになるのだるか。私は3つあると考えている。
1.お客様のウオンツが何か察知する
2.顧客セグメントをする
3.経済合理性に基づいたサービスを新しく開発する
以前このブログで紹介した中華料理店のケースをとりあげてみよう。この店の立地条件は余り良くない。つまり人通りがすくない。しかし周囲には企業の入っているビルが多い。要するにビジネスマンが多い。これらの企業の社員が仕事の後、軽く一杯やりたいが近くには居酒屋が無い。そこで居酒屋スタイルをとりながら、1000円メニューを開発した。ビール1杯とつまみ2皿。1回1000円ポッキリならしばしば来ることができる。そして余り長居はしない。せいぜい30分だ。ここの店の顧客にとっての経済合理性はつまみの味、量とも「お値段以上」を思わせるところにある。私もそうだが、結局ビールをもう一杯頼んで、料理も追加注文する。1000円では採算的に厳しいかもしれないが、2000円近くなれば損益分岐点は十分越えているだろう。