電力・家庭での節電
地中熱利用のセミナーに参加した。講演内容は地中熱によるピーク電力対策と地中熱の普及のための新しい熱交換器について、だった。地中は一年を通じて15度前後に保たれているという状態に目をつけてこれを活用していこうというのが、環境技術としての地中熱利用だ。さてこのセミナーで、講師はエネルギー白書に基づき、夏期最大電力使用日の需要構造推計について説明された。エアコンの普及によるものだろう。夏期はオフイスビルでも飲食店でも、個人住宅でもエアコンによる電力消費がほぼ50%を占めている。講師は地中熱を利用することによって部屋の中の温度を下げ、エアコンの稼働率を下げることにより、ピーク電力対策になることを強調していたが、手法は異なるが、弊社も屋根緑化、屋上緑化によって屋上からの建物内への輻射熱を下げ、エアコンの稼働率を下げることをめざしている。既に実績も出てきている。特に屋根緑化についてはデータロガも使いデータを収集した。
これから減・原発は避けられない状況で、再生エネルギーによる発電が大きな課題にもなってきている。ただ取り組みとしては電気をつくるだけではなく、電気を合理的に節電することも疎かにしてはならないと思う。両者が車の両輪のようになることが望ましい。特に夏期は冷房一本槍ではなく、家を緑化して、自然の力も活用して、涼しく快適に過ごす工夫が大事だろう。それが、生物としての人間の健康にもつながるはずだ。