レモンの原理とピーチの原理

 

ミクロ経済学の中の「情報の経済学」にレモンの原理というのがあるそうだ。レモンとは米国では質の悪い中古車を指す。なぜレモンと言うか。それは皮が厚く外見からは質が分からないからだ。従い買い手は実際は良質なものでも自信が持てないため買わない。その結果不良品が多く出回る市場になってしまう。他方外見から分かりやすいのがピーチ市場だ。いいものしか売れないので質の高いものが増える。しかしピーチは皆が安心だというので価格が急騰する可能性を持っている。一方はだぶつき、他方は品薄になりバブル化する。大事なことはいかに良質のレモンを選びだすかだ。そのための鍵は何か。本質を見抜くための情報収集力と分析力と言われる。良質のレモン選びは何も中古自動車とか金融商品に限らず、人材も含め幅広い分野で大事なことであろう。埋もれているレモンがきっとゴロゴロあるはずだ。