屋上菜園物語Ⅱ 28話 「束の間の人生」を掲載しました。

西村晴樹は夕暮れの街をいつものように散歩している。夕方の風は気持ちがいい。晴夫にはちょっと変わった習慣があるそれは晴れた日にはできるだけ夕陽を見るということだ。夕方、川辺を散歩している時は、立ち止まって、しばらく夕焼けに染まった空を眺める。自分の身体も夕焼けに染まっていく。それがなんとも言えない。。。。。。。

(コーヒータイム➁・ちょっと一休み)

最近当社の顧問税理士とお会いし、思わず昔の話となりました。

この顧問税理士さんには私の前の会社の自主廃業依頼、約20年以上お世話になっています。税理士さんは私の前の会社の自主廃業は奇跡だったと言われました。税理士さんは阿部さんも頑張られたが、大きかったのは前社長(私の父)の「徳」があったからこそ、皆さんが信用して協力して待ってくれたのではないかと言われました。自主廃業当時、既に父は亡くなっていましたが、私も重要な交渉の時は、「お父さん、私と一緒にいて、力を貸してください」と心の中で祈りました。思い起すと父は多くの人に慕われていました。父の「徳」が無ければ私がいくら誠心誠意頑張っても、自主廃業は実現できなかったことでしょう。父のことを改めて思い出させてくれた税理士さんに感謝した次第です。そしてそれ以来、「事業経営と徳」ということを考え続けています。

会社を発展させるどころか廃業してしまいました。父には申し訳ない気持ちで一杯ですが、倒産という汚名は何とか免れました。父とは器量の大きさの違いを痛感しています。

ところで第6話で触れた仙台支店のK部長はK商事の子会社に移籍し、定年まで活躍しました。また千葉支店のI部長は前の会社の商権を引き継いで自分の会社を設立して現在に到っています。K部長もI部長も優秀な営業マンだったのでしょう。本当に良かったと思っています。

前の会社の自主廃業時、夕食を食べていても仕事のことが頭から離れることはありませんでした。

今は仕事では大きな心配事はないので、穏やかな、平和な気持ちで食事をし、家内と会話を楽しんでいます。改めて幸せを感じている今日この頃です。