これからはあらゆる分野で「コンシェルジェ」が活躍する

コンシェルジェが注目されている。高級ホテルで「おもてなしの達人」としてコンシェルジェが活躍している。1月20日付けの日本経済新聞朝刊で大きく取り上げているのを見て、日本でも「コンシェルジェの時代」が来たんだ、と思わされた。ホテルのコンシェルジェは利用客のさまざまな要望に応える。記事では3人のコンシェルジェを紹介している。

マンダリンオリエンタルホテルの田隝さんは「あるときはトラベルエージェント、あるときは家族、友人にもなること」であり、「お客様に満足を超えた感動を味わってもらうことが我々の使命」と強調する。ホテルオークラ東京の浜崎氏はVIP担当だが、「困っている人を何とか助けたいという気持ちがコンシェルジェの仕事の根底にある」と明かす。富士屋ホテルの折田氏は「お客様は『この人なら探してくれる』という期待を持って相談に来る。『分からない』とは言わずに一緒に答えを探す」そのためには日頃からネットワークを広げ、「知っている人を知っていること」にこだわる。

最近は百貨店でもコンシェルジェを配置する動きが広がっているとのことだ。「最上のおもてなしをするための5つの能力」が掲げられている。

1.顧客の困り事や悩みに気付き、理解する能力

2.社交的でコミュニケーション能力が高いこと

3.人脈が広く、情報収集にたけている

4.問題解決能力に優れている

5.時間管理に厳しい

5つの中で私が特に大事だと思うのは顧客の困りごとや悩みに気付く洞察能力と問題解決能力だ。顧客がどんなことでも安心して相談できる雰囲気も大切だ。

私達の人生にとってもコンシェルジェ、すなわち本当に信頼できる友が必要だ。仕事の面では同じところに立って問題解決に誠心誠意一緒に取り組んでくれるパートナーがいたらどんなに心強いことだろう。

地方銀行でダントツの業績を上げているスルガ銀行はホテルのコンシェルジェをお手本にしてビジネスモデルをつくりあげた。スルガ銀行は銀行にとってのコンシェルジェを以下のように異業種向けに変換した(再定義した)。

1.行動基準を銀行目線から「お客様の購買代理人」にする。そのためには顧客のニーズを満たす商品・サービスを銀行内外から集めてくる必要があり、ゆうちょ銀行などの他の金融機関や、So-Net、ANA、小売業などとの提携を加速した

2.ホテルのコンシェルジェのもつ「ホスピタリティ」により、顧客との関係性が深まれば、金利や手数料の価格競争に走ることなく、非価格競争力を高める

これからの時代、すべての業種が「コンシェルジェ化」していくだろう。大事なことは本質を押さえ、深めつつ自社の業態に変換していく能力、ではないだろうか。