すべての業態がカフェ化する

 

仕事の関係で地下鉄三越前に出て、仕入先のTさんと昼食を日本橋室町の和食の店で採った後、別れて私は徒歩で神田駅方面に向かった。ちよだプラットフォームで仕事をしようと思ったが、その前に少し一息入れたいと思い、カフェを探したが、どういう訳か見つからない。ちょっと諦めかけていたところ、地下に降りる階段のところに看板が立てかけられていて、コーヒー180円、持ち帰り150円、と出ていた。ドトールでも200円だから、180円ではひょっとしてまずいコーヒーかもしれないが、まあいいや、という気持ちで階段を降りていった。地下1階は洋服屋さん、店を横目で見ながら更に地下2階に下りていく。空いていたので、壁際の席に座り、カフェのスタッフにグレープシュースを注文した。さて席に座ってみて気がついたが、テーブルはミシン台だった。足を伸ばし手置いたところはミシンの踏板。ということはミシンの台をリユースして、カフェのテーブルをつくったということか・・・これは考えたな、そしてなんとなくいい感じだ。おまけにこのミシンを使った人のことまで想像した。ひっきりなしにお客がカフェに下りてくる。地下1階の洋服屋が経営しているカフェかもしれない。一息いれてカフェの階段を昇り、地下1階の洋服屋を覗いてみた。落ち着いた店だ。次回はネクタイなどこの洋服屋に来てみよう、と思わせる雰囲気だ。カフェがなければ、この洋服屋を知ることもなかっただろう。カフェは集客の大きなツールになっている。