インスタントコーヒーの「インスタント」の意味

ネスレ日本がインスタントのコーヒー、ネスカフェの呼称をレギュラーソリュブル(溶ける)に刷新した。ソリュブルとは焙煎したコーヒー豆の微粉末を入れる製法とのことで、価格は従来のインスタントコーヒーの4倍に跳ね上がる。私自身はまだ飲んだことがないが、人それぞれにコーヒーを楽しむスタイルがあるのではないだろうか。

私はほぼ毎朝コーヒーをろ紙を使ってドリップ方式で飲んでいる。あたりにコーヒーのこうばしい香りが漂う。その香りを楽しみながら、コーヒーを啜り、一日を始める。大袈裟に言えばこれは一種の儀式かもしれない。

インスタントコーヒーではそうはいかない。香りも楽しむほどではない。レギュラーコーヒーが切れた時には、インスタントコーヒーを飲むが、積極的に飲みたいわけではない。

キットカットを成功させたことで知られるように、消費者の心理を読むのが得意なネスレ日本の高岡社長は「味だけではなくブランディングで勝つ」と言っているそうだが、時流をどのように読まれているのだろうか。私の個人的好みから言えば、品質の高いレギュラーコーヒーを飲みたいと思う。それが時流ではないかと感じている。最近は外でコーヒーを飲む時も香り高いカフェを無意識に選んでいる。

かつて経済の高度成長期、残業に追われて仕事をしていた。その時は眠気覚ましにインスタントコーヒーを飲んだが、今はコーヒーの香りと味を楽しみたい。インスタント(instant)ではなくクオリティタイムを大事にしたい。

蛇足だが、「ブランディングで勝つ」と言われているが、何に勝つというのだろうか。私にはレギュラーソリュブル(溶ける)が「中途半端」という谷にぶら下がっているような気がしてならない。ただ飲まずに言うのも失礼なので、近い内にレギュラーソリュブルを購入して飲んでみたい。私の思い込みを是非裏切ってほしいものだ。