オープン・サービス・イノベーション

 

昨日、やっとタイトルの本を買うことができた。私は本を読み始める時に、著者の「読者の皆様へ」を必ず読む。なぜなら著者が読者に一番伝えたいことを濃縮してまとめているからだ。ヘンリー・チェスブロウは言う。「・・・社内のイノベーションから利益を得るために、企業はオープンになり、外部のパートナーと協力していかなければならない。オープン・イノベーションは企業のイノベーション・マネジメントのための新たなパラダイムであり、本書はこのコンセプトのサービス経済への応用を紹介する。・・・スキルに磨きをかけ、学び合うこと、ビジネストレンドや課題、成功に敏感でありつづけることの重要性を熱く主張したい」と。現在製品中心のイノベーションからサービス領域でのイノベーションが重要になってきている。ところでサービス・イノベーションの具体的な始まりは2004年に米国が発表した「イノベートアメリカ(通称、パルミサーノ・レポート)だと言われている。このレポートは米国競争力協議会が作成し、発表したものだ。このサービス・イノベーションの中心的コンセプトは「サービス・サイエンス」だ。米国の後を追うカタチで日本でも経済産業省が「新経済成長戦略」の中で同じような考え方を打ち出している。オープン・サービス・イノベーションでは生活者との共創を謳っている。なぜ生活者と共創なのか。それは製品分野と比べ、サービス分野はスペックが作成しにくく、サービスを受ける側はどんなサービスが必要かを詳しく説明しなければならないという事情から来る。ワクワクしながらこれから読んでいきたい。