カフェのビジネスモデル

最近感じていることだが、ある人が一つの実験をした。それは自宅で一人で仕事をしている場合と貸し事務所のオープンスペースで仕事をしている場合とどちらが能率が上がるか、という実験である。自宅では自分の部屋で仕事をするので、まったくの一人だ。貸し事務所のオープンスペースでは仕切りがあるが、何人かがそこでデスクワークをしているという状況だ。さてその人の感想によれば、オープンスペースで仕事をする方が集中できて能率が上がる。他の人がいるので穏やかな緊張感がある、とのことだった。そんな話を聞きながら、カフェというのはどんなところなのかと改めて考えた。カフェは第3の場所というコンセプトで成功したスターバックスを意識しつつ、その延長線上の感想になるが、カフェは一人でいる時は「私の居場所」であり、また友人とコミュニケーションを楽しむ場所であり、またある時は忙しさの中、疲労感につぶされそうになる時に、自分を取り戻す場でもあるかもしれない。いずれの場合でも店のスタッフは当然だが、周囲に誰か他者がいる。昔アメリカの社会学者リースマンが「孤独な群集」として現代人を性格づけたが、人は他者とゆるく、一定の境界線を意識し、キープしながらつながっていくことを望む社会的存在であるようにも思える。

時間が押している時はドトールとか、場合によってはコンビニで100円コーヒーを飲んで一息入れるが、もう少しゆっくりしたい時はやはり本格的カフェに足が向う。いつの間にか定番のカフェができた。皆自家焙煎のカフェだ。銀座、池袋、新宿、六本木、渋谷に行きつけの店がある。そんな店でカフェのこれからのビジネスモデルは?と考えている。