グローバル企業の指標としてのネスレ

 

ネスレは数年前イオンと大喧嘩した際、販売減のリスクを冒してでもブランド価値を守る、という方針を貫いた。そこにはグローバル成長には世界共通のメガブランド商品が不可欠という認識があるからだ。ネスレは「消費者の感情に入り込んでいる」。ネスレは営業利益率にもこだわる。10%に達しない事業は撤退の対象になるとのことだ。ネスレは日本だけでなく、世界中でこの方針、原則を守っているのだろう。ブランドは商品の価値であり、いわば生命だ。一方利益率は企業の持続的発展のための原動力になる。メガブランド商品、ブランド価値、利益率限界の3つは日本企業がグローバル市場で戦うための必須の武器になるだろう。勿論、この3つは国内で戦っている中小企業にとっても指標となる。さてここで考えてみたいことは、消費者の感情に入り込むとはどのようなことか、もう一つは利益とは何か、自社の中では利益をどのように定義するか、この2つだ。今日は後者の利益ということについて考えてみたい。利益とは問題解決に対する報酬、利益とは顧客に与えた価値感・・・。いろいろ考えることができるだろうが、利益についての考え方次第で、適正利益の水準も決まってくるだろうし、利益を生み出し、守ろうとする意識、モチベーションも高まっていくのではないか。利益とは・・・・。ここ暫く呟きが続くことになりそうだ。