シニアの仕事のためのビジネスモデル
定年退職後、事業を始める人にとって一番大事なことはなんだろうか。生活費の不足分を稼がなければならない場合もあるだろうし、また小遣い程度の収入が欲しい、という人もいるだろう。あるいは今迄やりたかったができなかった事を仕事にして取り組んで行きたい、と言う向きもいるだろう。一番大事なことは何か、それは人それぞれということになるだろうが、私の場合はやりたかったことを仕事にする、というグループに入るのではないか。しかし、やりたかったことがそのまま収入につながればいいのだが、なかなかそうはいかない。私の場合は年金がある程度あったので、持ちこたえることができた。収入の面では事業をしていても実際はトントン以下が続いているが、頑張ってきて良かったと思うのは、この歳になって仕事とは何か、理屈ではなくて、確かな実感として分かってきたことだ。屋上菜園・緑化及び日本型ビジネスモデルつくりが私のライフワークとなっている。長年継続してきたことに対する仕事の神様からのご褒美かもしれないが、私なりに「これだ!」という手応えを感じる日々が続いている。仕事をしていて今が一番楽しい時かもしれない。シニア世代をハーベストタイムと言った人がいるが、分かるような気がする。一番最初のところの問いに戻るが、やはり大事なことは仕事を楽しくやる、ということではないか。そのためにも幾つかの心得も必要だろう。参考に挙げてみたい。
1.大きな失敗は避ける。若い内は挽回することは可能だろうが、シニアには残された時間とエネルギーは限られている。大きな失敗の挽回は難しい。
2.うまく行かないからといって、仕事を転々としない。これと決めたところに根を下ろす。どこに根を下ろすか、この決断は慎重に、しかも自分の内面の声に忠実に従って行なう。
3.自分一人ではなく、チームを作って仕事をする。小さくてもチームリーダーになる。
4.どこまでだったら耐えられるか。生活費、仕事にかかる費用のボーダーラインをできるだけ引き下げる。抵抗線のミニマム設定。
5.収入は自分が提供した価値に対する対価と考える
6.他の人が簡単にまねできない自分なりの得意技、差別化要素を磨いていく。経験、スキルだけではなく、人間関係力、発想力も含めて。
7.心身の健康に気をつける。サプリメントなどに頼らず、医食同源の考え方で病気予防に努める。病気をしたら仕事は続けられない。
8.仕事を愛するだけでなく、仕事の方からも愛される人間になる。