スモールビジネスのビジネスモデル
すべてのビジネスは最初は小さなビジネスからスタートしている。小さなビジネスが小さいままで留まるか、中規模になるか、ビッグビジネスになるか、サイズを決める要素は市場規模とか、商品の差別化要素、マネジメント力、時流など、多岐にわたるだろう。現在普遍的になっているビジネスも最初はスモール、つまり特殊なビジネスとしてスタートしたはずだ。時流の波頭のようなビジネスとして始まったはずだ。ここで私が考えたいのはただ直線的に大きなビジネスを目指すのではなく、ビジネスを実践しながら、試行錯誤の中で自分のビジネスの適正規模を見極めていくという意識だ。逆の表現をすれば、自分のビジネスの特徴を最も発揮できるのはどのような規模なのか、を常に考えるということにほかならない。単なる規模の拡大は成長というより膨張なのかもしれない。膨張したものはいつか破裂する。百年あるいはそれ以上続いている伝統企業の中にはこのような意識が歴代の経営者にDNAのように働いているのではないか。成長ししつ、成熟し、ブランドにまで高めていく。会社の組織論もインターネット時代になり、変化しつつある。事業展開にITネットワークの力が加えられた。企業がネットワークを形成し、クラスターの実を次々と生み出し、一つの生態系になって成長、成熟、発展していく・・・という時代になった。小さく生んで大きく育てる。日本が元気になるためには誰でもビジネスが始められるようなビジネス環境の整備が必要だ。そして誰もがビジネスモデルをつくってビジネスを始めるというパターンが当たり前の時代になってほしいと願うものだ。