デザイン思考

近代科学では論理的・分析的思考が重視されてきたが、それはモノ、即ち物質をベースにした思考であったと言われている。しかし、21世紀の現代はモノよりも関係性の時代、複雑系の時代、つまりコトが際限なくつながっていく世界なのだ。すべてがダイナミックなコトの連鎖で、相互の関係性が重視される。そこでは有機的な世界観が要求されることになる。この関係性、有機的世界では、従来の論理的・分析的思考に代わって、直観的思考が求められる。直観的に全体を総合していく知である。直感ではなく直観だ。頭だけではなく、身体的な知覚、今迄の経験に基づいて産み出されるのが直観だ。そこには主体と客体の対立という問題は解消され、「主客未分」の場、関係性が形成される。現代はデザイン思考の時代と言われる。その意味では私達は直観を磨くことをもっと心がけるべきだろう。