パソコン島とブレスト離れと事務川そしてズンズン探検
今後オフイスの風景はどのように変わっていくだろうか。仕事の目標が生産性を上げることに加えて、創造性つまり新しい価値を生み出すイノベーションに向っている。今迄生産性を上げるための努力が積み重ねられてきた。職場のレイアウトも無駄が無いように、気分転換がスムースにできるように緑化したり、ミニトマトを栽培したり(パソナの室内緑化・菜園はその一つだろう)、そして一人1台のパソコンを導入したり、ファイルシステムも含め整理整頓のシステムを導入したり・・・と多くの努力・工夫がなされている。その中でも生産性向上の切り札はやはりITであり、パソコン、タブレットの活用ということになるだろうか。私の友人の中でも一日パソコンの前で仕事をしている、目が疲れる、とこぼす人がいる。「パソコンを操作していると何か仕事をしているような気がする。パソコンが私には現場になっている」とさえ言う。
こうした状況に再考を促すような事例が出てきた。アイリスオーヤマだ。同社では社員のデスクにパソコンはない。パソコンを使う場合は別のところにある「パソコン島」に行き、
1回45分間の制限でパソコンを使う。理由は、アイデアはパソコンの中ではなく、コミュニケーションの中にあるという考え方。あるコンサルティングの会社でもミーティングの目的に合わせて会議室の仕様を変えている。
今後社内のチーム的創造性、価値生産力を考えるとやはりブレストの場が重要になってくるはずだ。その環境づくりのために、アイデアを出していきたい。私自身はその一つとしてグリーンミーティングを企画している。具体的には屋上に東屋風のミーティングスペースをつくることだ。緑の風に吹かれ、青空も見ながらブレストする。アイデア出しにはまず拡張思考が欠かせない。大きな外部環境の中で思考と感性を拡張していく。カフェ風であればもっといい感じになるだろう。こういう場であれば私自身の経験になるが、会議をしていてもそれほど疲れない。名付けて「ブレスト離れ」。そして定期的に街に出て探検・調査する。私は定期的にビッグカメラなどに行き、最新のIT関係の商品を見るようにしている。時には商店街の中でうろつく。一方銀座、新宿など都会的繁華街の表通り、裏通りも歩く。また都市近郊の農村地帯にも足を運ぶ。不易流行。時代の風を肌で感じたいと思ってのことだ。表面的なことだけではなく、時代の流れの波頭を見たい。そのためには少し深入りする必要があり、「ズンズン探検」となる。最後になるが「事務川」。この「事務川」では渋滞が起こらないように、やはり整理整頓、流れ着いた漂流物の速やかな処理も必要だ。