ビジネスモデル 新年を迎えて思うこと

 

今年は若い人々と一緒に仕事をやっていきたいと思う。現在世代間対立というようなことが言われている。特に顕著にそれが現れているのが年金問題だ。定年退職者と高齢者は若い人達の負担の元に年金の受給を受けている。若い人達は自分達がその年代になった時に年金を受け取れるかどうか、それまで日本の年金制度が維持できるか、危ぶんでいる。

そこで不払いと言う問題も出てくる。確かに私達、プレ団塊の世代は日本経済の高度成長期、残業も含め仕事第一だった。生活を楽しむ、ということもそれほど出来なかったような記憶がある。そのような話を若い人にすると、「私達も仕事、仕事で余裕の無い生活をしています」との返事が返ってくる。忙しい、残業が多いという事情はあまり変っていないのかもしれない。さて、年金世代の中には、これから人生を楽しもう、ということで旅行、趣味、あるいはゴルフに明け暮れる人もいる。ところが半年間、ゴルフ三昧の生活をしていたら、飽きてしまったという人の話を聞いた。年金世代は人生と仕事をバランス良く楽しむ、ということが大事だろう。人生に仕事が、仕事に人生が独特の味を加えてくれる筈だ。昨年、ある時、何かの機会にこんなことを考えた。それは「私達は年金という報酬を国から貰っているシビルサーバントなのではないか。そう考えると、私達のこれからの仕事は今迄のように会社のために働くということではなく、若い人達にとって希望が持てる良い社会をつくる、そのような公共的目的のために働くことではないか、という結論に到った。私達プレ団塊の世代は戦後の日本の復興期を子供として過ごした。高度成長もたっぷり経験した。そしてバブル期の高揚と悪夢、その後の失われた20年間。日本経済の浮き沈みを身を持って生きてきた。その中で得た自分なりの経験知を若い人達に伝え、若い人達を支えていきたい。それは若い人達に思い切って活躍して欲しいと思うからだ。私は日本型ビジネスモデルを研究している。日本人の良さをもっともっと発掘していきたいという思いからだが、やはり課題として日本人特有の内向き志向がある。世界という厳しいフイールドで戦うことのできるパワーが必要だ。私はそれを若い世代の人々に期待している。