ビジネスモデルとプロトタイピング

 

ビジネスモデルのデザインを進めていく際、大事なことはプロトタイプを作る作業だ。プロダクトデザインの世界ではバラックとかモックアップモデルとか言われる。物理的・機能的特長を可視化するために作られる。しかしマネジメント、特にビジネスモデルの分野でプロトタイプと言う場合は意味合いが少し異なってくる。それは検討、探求を進めるための<たたき台>、あらゆる可能性を徹底的に探求するツールだ。私達はともすると一つのアイデアに執着し、入り込み過ぎてしまう。格安航空のサウスウエストは創業者のナプキンへのスケッチから始まったというのは有名な話だ。このナプキンもプロトタイプの一つのスケールだ。ビジネスモデルキャンバスも、それを更に具体的なビジネスプランにしたスプレッド・シートも、そしてフィールドテストもプロトタイプ、とビジネスモデルジェネレーションの著者達は説明する。プロトタイプの面白いところはアイデアを洗練すると同時に常に他の可能性を考えるというところだ。「もっと良いものはないか」と。私はいつも「ナプキンのプロトタイプ」からスタートして、スケールを上がっていく。

より良いビジネスモデルを構築するためにはプロトタイプが欠かせない。