ビジネスモデルとポートフォリオ理論

以前株の世界には是川銀蔵氏など有名な投資家がいた。優良株を独特の相場観で見つけ、そこに資金を集中的に投入する。当れば大きいがはずれたら大変だ。

さて1952年、当時シカゴ大学の学生だったアメリカのフィナンス学者マルコビッツは資産運用の世界に革命をもたらす現代ポートフォーリオ理論を提唱した。彼は博士論文、ポートフォーリオ選択論で、リスクを定義・定量化し、分散投資を理論化し、そして効率的ポートフォーリオが存在することを示した。後年彼はノーベル賞を受賞している。

ところで一番大きな資産は自分自身であり、金融的資産は補助的資産であると言われる。どのようにして自分の資産価値を高めていくか、これが第一に取り組むこととなる。自分の知識、技術、経験の専門性を磨き、価値を高めていくことが大事だが、常にアップグレードの努力をしていかなければ、陳腐化してしまい、自分の資産価値を下げてしまうことになりかねない。最近2つの得意技を持つことの重要性が言われるのもそんなことが背景になっているかもしれない。以前アメリカのシリコンバレーで大量のIT技術者がコストの圧倒的に低いインドのIT技術者に職を奪われ、職を失うという事態が起きた。これからの時代、私達自身も自分という資産・仕事のポートフォリオの構成を注意深く考えていかなければならないようだ。

そしてビジネスモデルについてもビジネスモデルの構築ブロックのポートフォーリオを考えることが必要なのかもしれない。またブロック毎の関係性の強弱(相関)についても考察していきたい。これは私自身前から気になっていることでもある。