ビジネスモデルのアンバンドル

「ビジネスモデルジェネレーション」のパターンの章の最初はパターンNo.1、アンバンドリングビジネスモデル。定義によれば「アンバンドル(バラバラにされた)」企業のコンセプトには異なる3つのビジネスタイプがあり、それは顧客ビジネス、製品ビジネス、インフラビジネスであり、この3つのビジネスモデルは経済的にも、競争という面からも、そして文化的にも異なり、一つの会社に共存させることもできますが、対立やトレードオフを避けるためにも、異なる法人へと分社化するのが理想です」と説明されている。事例としてアンバンドルしたスイスの銀行、Maerki Baumannの事例、モバイル通信会社の事例が紹介されていて、アンバンドルの結果それぞれ一つの分野に特化している。いずれも顧客ビジネスへの特化だ。

しかし企業活動にとっては、顧客ビジネスも、製品ビジネスも、インフラビジネスもいずれも欠かせないものであり、一つのビジネスに特化するということは他の2つのビジネスを他社に委託する、アウトソースする、ということを意味する。このアウトソースは企業規模によって本格的なものから、企業間でアライアンス的補完関係のようなものというようにそれぞれの企業規模、業種によって適切なものが選択されることになると思う。

中小、ベンチャー企業の場合、どのようなアンバンドルのやり方があるだろうか。技術力のある会社の場合は製品ビジネスに特化するケースが多いのではないだろうか。弊社の場合も屋上菜園ガーデンビジネスの中で、顧客、製品、インフラと並べた場合、やはり顧客の利便性向上をポイントにした製品開発となり、今後は開発主体に絞っていきたいと考えている。一度に3つを1つに絞るのは難しい。野菜の間引きと同じように、会社の方構成を確かめながら段階的に絞っていくというやり方で進めていくのが良いように思うが、どうだろうか。