ビジネスモデルプロデューサー

 

今年3月に発刊されたビジネスモデル関係の本、「ビジネスモデルx仕事術」(副題 成功する人は仕組みを借りてくる)日本実業出版社を購入し、現在読んでいるところだ。とても読みやすくて、しかも実践的だ。ここで提案されているのは他から「借りてくる」つまり他のビジネスのアイデアを持ってくる、そのビジネスの核心を抽象化して移植するという発想だ。これはこの本には書かれていないが、クロネコヤマトの宅急便は牛丼の吉野家の単品メニューを抽象化して移植している。実際そのようにして開発されたビジネスモデルの内容は本を読んで頂きたいが、私が一番関心を持って読んでいるのは、終章の「ビジネスモデルを仕事に活かし切れる人とは ビジネスプロデューサー型人材を目指せ」だ。

いくら優れたビジネスモデルを創り上げても、それを動かし、具体化し、現実的に成功させなければ意味がない。ビジネスモデルはその性格上現状を変えるものであり、既得権を持ってる人たちの強い抵抗を受ける。また未来を先取りする以上不確定要素も含んでいる。

つまりビジネスモデルプロデューサーは、自分も渦中にあって困難を乗り越えていく人材ということになる。このような人材は現在の日本ではまだまだ少ない。3人の著者は「おわりに」でこのように言っている。

“1億総ビジネスモデル思考”“1億ビジネスプロデューサー化”を推し進めることで、活力ある豊かな日本経済・社会を取り戻すムーブメントになればと願うばかりです。」