ビジネスモデル・本当にそれがやりたいのか

 今朝のNHK総合で作家綿谷りさのインタビューを見た。彼女は19歳で芥川賞を受賞した後、暫く書けない時期、スランプが続いたと言う。受賞した後、芥川賞作家の相応しい作品を書こうと肩に力が入った。書けるようになったのは、過去の自分の作品を読んで「脱力」してからだと、「脱力」という言葉を繰り返し使っていた。身の丈の、自分が感じた微妙な部分を書くことに、モチベーションを感じるようになってやっとスランプを脱し、昨年、今年と次々と作品を発表している。私達がビジネスモデルを創る上でも参考になるインタビューだ。まず第一に大事なことは、自分の現在の事業を身に丈で考えて、現在の実力(経営資源)に立ってビジネスモデルを構想することだ。高望みは避けるのが賢明だろう。以前書いた、中華料理店の、1000円コース、地元の高齢者を対象にした洋品店などがそうだ。身の回りのビジネスモデル。もう一つ大事なことは「心の底からそのビジネスモデルを実現したいと思うか」「どんな風にやったら一番モチベーションが上がるか」ということだ。ビジネスモデルはいわば常識への挑戦であり、行く手には数々の障害がある。実現するためにはそれを乗り越えていかなければならない。そのためには高いモチベーション、熱い思い、さらに言えば使命感、志が欠かせない。それがビジネスモデルを実現するための駆動力、エンジンになる。エンジンが動かなければ前に進むことは叶わない。ビジネスモデルを創り、実現するために、自分のエンジンがどのくらいのものか、点検しておくことも大事なことだ。