ビジネスモデル構築は高収益を上げるため

 

何のためにビジネスモデルを構築するのか。幾つかの答があるだろうが、一番ダイレクトな答は「高収益を上げる」これが答であり、目的でなければならない。利益がどのようにして生まれるのか、についてはエイドリアン・スライウォツキーが分析し、23タイプに分類している。宅急便の小倉昌男氏は宅配事業がいつ損益分岐点を越えるか、見極めがつかない状態で不安を抱え、事業化に踏み切れなかった。ところが偶然、マンハッタンで見た光景で閃いた。ネットワークの収支だけでなく、集配車両単位の損益分岐点があるのではないかと考えた。つまり集配個数、集配密度を上げれば儲かるはずだ、と確信した、と述べておられる。事業を始めると暫くは経費が先行し、赤字が続く。黒字化が遅くなればなるほど、企業としての体力が失われていく。従い何時損益分岐点を越えるか、いつ死の影の谷を越えられるかはまさに死活的問題だ。損益分岐点を何で見るか、小倉氏の苦闘は私達にとっても大いに参考になる。