ビジネスモデル設計のための外部環境はデザイン空間となる

ビジネスモデルをデザインする際、会社を取り巻く外部環境の変化を全体的に理解しておくことは、競争力があるビジネスモデルを着想し、外部の力に対してモデルを効果的に適応させるために役に立つ、と「ビジネスモデルジェネレーション」(BMG)では説明されている。それではどのようにして外部環境とその変化を全体的に把握したら良いのか、ということになるが、BMGではそれを4つのエリアに整理している。

1.市場における圧力(市場分析)

2.産業における圧力(競争分析)

3.重要なトレンド(未来予測)

4.マクロ経済の圧力(マクロ経済学)

BMGではそれぞれのエリア毎に4~5の分析ポイントが挙がられている。このあたりがBMGを実践的なものにしている、と私は感じている。BMGは私自身今迄3回程読んできたが、今回ビジネスモデルをデザインする場合、できれば最初に、あるいは途中からでもこの外部環境の全体的理解をしっかりやっておくことの重要性に注目することができた。

ビジネスモデルのデザイン精神は創造性に溢れたものであるが故に、組織を取り巻いている外部環境とその変化を全体的に理解するということが、疎かにされる可能性がある。ビジネスモデルのプロトタイプ作成と並行的に4つのエリアの分析を手抜きをしないでやっておくことが大切だ。それが時間のかかる大変な作業だとしても。