ビフォーアフターを見ながら思ったこと

今夜のビフォーアフターの番組は2時間。ゲストはバイオリニストの高島ちさ子と司会の恵彰。リフォームの建物は板橋区の旗ざおの家。30年以上にわたって小さなお子さんを預かる保育室を運営している。築80年の建物のリフォームだ。柱と梁それに屋根を残して全部解体・撤去。ここまでやるなら、新築した方が良いのではないかと思ったが、何故リフォームにこだわるのか、考えた。今までのビフォーアフターを振り返ってみると、リフォームの建築士は大抵古い家のものを何がしか手を入れてアフターの家で使っている。今日の番組ではおばあさんの部屋の扉をダイニングのテーブルに作り直している

リフォームの良さは家族の思い出、歴史と大切にし、連続性の糸を大事にしているところにある。どのような家族にもその家族だけの物語がある。おばあさんはこのテーブルに座って食事をする時、お茶を飲む時、いろいろなことを思い出すことだろう。

この番組を見た後、私はこんな問いを自分に出した。「新しいビジネスモデルをつくることは今迄の事業内容のリフォームなのか、あるいは全く新しいビジネスを作ること、つまり今迄のものを解体して、痕跡もなくして新築することなのか」ビジネスモデルを実現していくのは今迄の人達である。とするとそこにはなんらかの連続性も求められるのではないか。リフォームとイノベーション。新しい課題が与えられたようだ。