マクドナルドのビジネスモデル転換

日本マクドナルドが苦闘している。最近日本経済新聞朝刊で「迫真」の欄で苦闘の様子がシリーズで紹介されている。社長のサラ・カサノバは顧客に近づき、接点を持ち、「顧客から教えてもらう」姿勢をとっている。そこには反省として自分達が顧客からいつの間にか離れてしまった、という焦り、危機感があるのだろう。以前テレビでモスバーガーの桜田社長がモスバーガーの顧客が集まった集会で、顧客の声に耳を傾け、顧客から出てきた要望に応えようとしている様子を見たことがある。どのような業態であれ、顧客との生きた接点を持つこと、顧客の表情、声を近くで見聞きすることが大事なことなのだと改めて思わされる。以前秋葉原にある、友人でカフェを経営しているHさんから飲食店での顧客接点のポイントを聞いたことがあった。

私はマックのファンではない。最近はマックには殆どいかない。もしバーガーが食べたいと思ったらモスに行く。昔食べたライスバーガーの旨さがちょっと刷り込まれているのかもしれない。モスに足が向くのは、野菜は国産重視、コーヒーにも有機があるからだ。何となく安心、と言う感じがする。

コーラとバーガー。マックはアメリカの若者文化のいわば象徴だったのかもしれない。しかし、アメリカ文化、ライフスタイルも今では色あせてきている。日本マクドナルドはバーガー文化を通じてどのような価値を顧客に提供しようとしているのだろうか。それがまだ見えない。ヘルシー路線では先発の後追いになる。

私は若い頃、日本マクドナルドの創業者、藤田田の「ユダヤの商法」を読んだことがある。

藤田は日本マクドナルドを日本中に普及し、「日本人を金髪にする」と言った。まさにアメリカ化だ。日本人は今金髪に染めた髪を元の黒髪に戻しているのだろうか。