リセットの大切さ

 毎日毎日を新しく生きる。特に高齢者になればなるほど、残りの時間が少なくなっていく。今日の一日が大事だ。そのためには毎日リセットして一日を始めたい。失敗したり、間違えたり、上手く相手とコミュニケーションが取れなかったり、自分の気持を相手にきちんと伝えることができなかったり、自分が酷くつまらない存在に思えたり、自分の弱さ、醜くさ、優柔不断・・・一つ一つ取り上げたらキリがないが、つまりマイナスの感情を次の日迄引きずるのは止める、ということである。無論簡単にはできないことも多いが、リセットする訓練を続けることは大切なことだと思う。それが一日を生きる秘訣でもある。

人は事実をありのまま見ることがなかなかできない。大よその傾向として、自分の感情、思いを加えて悪い方向に、悪い方向へと考え、悩むことになる。特に心配症の人はそうだ。

最近私はリセットの大切さを改めて感じた。私なりにリセットのポイントを整理してみた。

1.区切りをつけてリセットできるというのは「賢さ」である。今日をまたとない日と思って生きる

2.自分に対しても、相手に対しても完璧主義にならない。良い加減さが大事なのだ

3.ウソはつかない。特に対人関係ではそう心がけたい

4.自分自身を敢えて評価しない、但し行動についてはあれで良かったか、そうでなかったか、振り返ってみる

5.人生の出来事はその時は白黒はっきりする場合が多いが、後で振り返ってみると白が黒になったり、またその逆もある。人生万事塞翁が馬なのだ。つまり目先のことでクヨクヨしない。良い意味での鈍感さ、図太さも必要なのだ。

ティ久ナットハン師は言っている。その境地に達するためには毎日の修業が必要なのだと思う。「今この瞬間を生きるすべを知っていれば、それ以上によい日はありません。真の幸福は、近い将来や遠い未来で私たちを待っているのではありません。それは、今この瞬間だけにあるものです。」日から瞬間を生きる。