三井高利のアイデア商法

 

以前三井高利の商法についてこのブログで触れたことがある。同時に現在のイオンの前身ジャスコで人事の責任者を務められた小嶋千鶴子さんの本「あしあと」(非売品)にも触れた。今回「あしあと」をまた読みたくなって、本棚から久し振りに取り出した。小嶋さんの「贈呈」という文字とサイン入りの本だ。当時会社でとっていた電気新聞1997年7月15日の書評欄で紹介されていた。篠崎 悦子氏の書評を読み、何とかこの本を読みたいと思い、出版元の求龍堂に手紙を書いた。その後暫く経ってから「あしあと」が送られてきた。本を手にした時の喜びは今でも覚えている。当時私は売上高約50億円、社員40名程度の会社の社長だった。創業者の父の後を継いだ二代目、会社経営については迷いの中にいた。小嶋さんの本はそれこそ1ページ1ページ胸に刻むように読んだ。今この本を見ると沢山の付箋を貼ってある。線を引いたり、書き込みをしたり。あれから16年経っているが、改めて真剣に読み直したいと思う。当時自分なりに真剣に読んだが、充分理解、消化できていなかったことが多々ある筈だ。この16年間、私なりに大きな試練の日々があり、さまざまな経験もした。ひょっとすると、今こそこの本を読むべき時なのかもしれない。「あしあと」31ページで小嶋氏は「三井高利のアイデア商法」に触れ、ジャスコの前身「岡田屋」もこの高利のアイデア商法、お客様の欲しいものを欲しいだけ欲しいときに売る、を小売業の原点としていると紹介している。三井高利の商法を、私は今年早々外神田に開設する公開型屋上菜園で、温故知新の精神で、実践していく考えだ。

その意味でも小嶋氏の「三井高利のアイデア商法」の説明を大いに参考にしたい。