中国との付き合い方
昔は私も中国ファンだったが、最近は正直言って中国に対して批判的になっている。主な理由は対日批判であり、国際法を無視した海洋進出とそれとセットになった軍事的膨張主義であり、国内における人権弾圧だ。しかし中国に対して感情的対応はしてはならないという反省、自己抑制も一方で持たなければならないと自覚している。
現在の中国で習近平政権にとって最大の課題は、畢竟中国共産党の独裁的支配を維持できるかどうか、この一点にかかっていると思われる。人民解放軍は230万人、共産党員約9000万人。全人口が13億5千万人。これらの頂点に中国共産党中央委員会があり、習近平政権がある。政権は人民解放軍と中国共産党中央委員会のバランスを取りながら内外の政策を推進しているのだろう。人民解放軍は装備と武器の現代化を要求するであろうし、中国共産党中央委員会内にも左右、中道の考え方があるのではないか。
今日のNHKテレビの夕方の放送でNHKの国際デスクが中国のトップには穏健と強硬の2面性があり、それに振り回されることなく、冷静に対応することが重要だと解説していたが、妥当な見解だと思う。
この度開催された「抗日軍事パレード」は国内向けに習近平総書記が人民解放軍も元、前総書記も政権を支持していることを誇示して、国の団結を図ろうとしたのだろうが、力だけでは本当の団結を産み出し、維持することはできないのではないか。
赤い資本主義国家のカラーが変る時代はそう遠くはないのかもしれない。自由、民主、人権は人間にとって普遍的価値であり、これはアジアの国に置いてもそうではないかと思う。