人間に焦点
イノベーションは技術中心から人間中心に関心がシフトしているように思われる。これが本来のあり方なのだろうが、今迄イノベーションは技術に偏りすぎていたキライがある。最近打ち合わせを持った2社の担当者の方の名刺に「イノベーション部門」と所属部門が記載されていた。企業規模を問わず、イノベーションとインキュベーションが求められているのだろう。最近は社内完結のイノベーションではなく、社外と連携する「オープンイノベーション」が注目され、多くの企業でその成果が現れている。今迄考えられなったようなオープンイノベーションの形態が今後出てくるものと予想される。「オープンイノベーション」は共同の知づくり、つまり知の共進化をもたらす。そのためにもお互いの信頼関係が不可欠となる。そしてイノベーション活動の最初の仕事は対象顧客との距離を縮めることであり、共感の形成だが、このことを疎かにして技術中心に走るケースがいまだに多い。イノベーションは出口から、対象顧客中心に考えなければ、結局は実現しない。