仕組みづくりとビジネスモデル

最近仕組づくりの本が売れているとのことで、光文社文庫の2冊を購入した。「結局『仕組』を作った人が勝っている」と「やっぱり『仕組』を作った人が勝っている」荒瀬一、高橋学著。ビジネスモデルも言ってみれば仕組だが、この本の趣旨は一言で言えば「自動収入システム」をつくるための考え方を紹介している。極端な言い方をすれば「遊んでいてもシステムが自動的に稼いでくれる」あくせく仕事をしている私達から見ればうらやましい話だ。そのうらやましさを自分のものにしませんか・・・とこの本は提案している。身近な例で言えば不動産賃貸収入もそうだろうし、また著作権収入もそうだろう。私の友人の中に歌謡曲の作詞をして、それがヒットしたため今でもかなりの著作権収入を毎年得ているのがいる。しかし、人はいつまでも遊んではいられないもののようだ。毎月家作からの収入が数百万円ある私の友人は定年退職迄会社勤めをしていた。収入は世間並みで家賃収入に比べたら話にならなかったかもしれないが、会社勤めが本業と考えていた。数件のビルを都心に持ち、働かなくても収入が自動的に入ってくるAさんは一年のうち、半分くらいは海外旅行をしている。有り余る時間の使い方をいろいろ考えているようだ。現在のような、会社勤めをしていてもいつリストラにあるか、分からないような時代を考えると、生活をいざという時に支えてくれる脇柱のような収入があると物心共に助かる。しかし、ビジネスモデルの仕組は、個人的というより会社的なものだ。あるいはいろいろな仕組のモジュールを統合したシステムとも言える。本の中で紹介されている仕組づくりのポイントを最後に紹介したい。ビジネスモデルをデザインする上でも参考になる。

継続性、複数化、標準化、そして新しい「仕組み」を探そうとする貪欲さ。