優れたビジネスモデルが新しい現実を生み出す

クロネコヤマトも楽天もコンビニも私達の生活の一部になり、今では当り前のように利用しているが、どんなことにも初めがある。始めた人(達)がいるからこそ、また成功したからこそ、それが今日の現実となっている、ということに改めて考えたい。最近思うのだが、逆境の中で生まれたビジネスモデルであればあるほど強力なものになる傾向があるのではないか、ということだ。最近知ったことだが、セブンイレブンのコンビニは一歩間違えれば失敗していた。この間の経緯は石井淳蔵氏の「ビジネスインサイト」(岩波新書)に詳しく書かれているので、もし興味があれば読んで頂きたいが、アメリカのサウスランド社と契約を交わして、同社の経営マニュアルを手に入れ翻訳したが、そのマニュアルが日本では殆ど使い物にならないということが分った時のショックは想像に余りある。そしてフランチャイズ1号店も大きな問題を抱えるに到った。売れる商品は欠品し、売れない商品ばかりが在庫として残っていく。これではコンビニは利益は出ず、やっていけなくなる。この逆境を鈴木氏と5人の社員は打開していった。いわば崖っぷちの状況の中でセブンイレブンのビジネスモデルのDNAが創られていったのだ。

ビジネスモデルというのはすんなりと出来上がっていくものではない。楽天のビジネスモデルも最初はなかなか分ってもらえず営業部隊が苦労したとのことだ。

先人の苦労があったればこそ、今の現実がある。改めてこの事実に目を向けたい。