北欧に学ぶ(1)イケアの日常生活の中のイノベーション

雑誌の週間ダイアモンドが3月14日号で北欧の特集記事を掲載した。「北欧に学べ」(なぜ彼らは世界一が取れるのか)。その後6月に日本経済新聞が家具販売の世界最大手のイケアの取材記事を掲載していた。

まずダイアモンドの取材記事から、私達は「何か学ぶべきなのか」をビジネスモデル的視点から考えてみたい。スエーデンのイケアは家具販売で年間3兆円を売り上げている。ニトリも大塚家具も遠く及ばない。イケアの理念のコアは「倹約」で、「限られた資源という『制約』の中で、革新的で安い商品を創り出す」ところにある。革新的というところに注目したい。それはものすごい技術上の大発明大発見のようなものではなく、身近な、身の回りに小さな革新の芽を見つけるところにある。例えば組立式の家具をできるだけ平らに梱包する「フラットパック」。家具の完成品が輸送の際に傷つきやすいという問題を解決するために組立式家具という革新が生まれた。最近の例ではソファや机(食卓ではなく)で食事ができるボウルのような食器。この食器は単身者の約35%は平日の食事に食卓を使わないという同社の最新調査から開発された。洒落たデザインだ。イケアには「民主的デザイン」という考え方があり、低価格、デザイン、品質、機能、持続性という5つの要素、言い換えれば多くの制約の下で「限りなくシンプルなデザイン」が生み出されている。