地元学

弊社は「都市と地方の交流」事業をこれから展開しようとしている。具体的候補地は2箇所ある。現在は地元の人達と意見交換、情報交換をしているところだ。さてそのためにも地方について勉強する必要がある。ということで農文協の「地域の再生」シリーズの中の1冊「地元学からの出発」を購入し、まず序章を読んだ。結城登美雄氏の文だ。その迫力に圧倒された。久しぶりで身が引き締まるような思いで結城氏の文を読んでいる。いくつか紹介したい。

・私は近頃つくづく思うのだが、自分でそれをやろうとしない人間が考えた計画や事業は、たとえそれがどれほどまことしやかで立派に見えても、暮しの現場を説得することはできないのではないか。

・農村はたんなる食糧生産の場ではない。小さくても支え合って生きる暮らしの現場である。不安に揺れる中山間地の集落を訪ねながら、冷酷な農政に抗しうる方法を模索していた。

・隣人が苦しいときに、他人ごとですませない村の心が地元学の原点である。

・主体なき地域再生などありえない。・・・地域の願いや悩み、それぞれの生き方を見すえ、地域の人々に寄り添う行政でありたい