大衆食堂について

今日は御徒町近くで、6階建て建物の屋上緑化の施工をした。午前中の作業が一段落したところで、昼食をとろうということになって、オーナーのKさんに案内されてすぐ近くの大衆食堂に入った。狭いが小キレイな店でご夫婦でやっているトンカツ専門の店だ。メニューは全部で10種類ぐらい。殆どがカツのメニュー。今日のランチ定食は豚肉ステーキ。一緒に行った4人はこれを注文したが、私はメンチを注文した。歯の具合が少々悪いのでステーキを噛み切る自信がなかったという理由もあった。さてテーブルの上の置かれたメンチを食べたらこれがサックリ揚っていて美味しい。思わず「親爺さん、いい仕事しているな」と心中呟いた。短い昼食時間を過ごした後、後半の施工に取り掛かった。作業を終えたのは2時半頃だった。油で揚げたものを食べた後、胸やけすることがあるが、それもない。私の中には大衆食堂というと値段は安いが味は平凡だ、という意識がいつの間にか出来上がっていたが、このトンカツ屋さんで私は大衆食堂についての認識を変えなければならないな、と思った。「地元密着で地元のリピーター客をコア客にしている地元飲食店は地元の人から『あそこはまずいよ』と言われ、そのような評判が広がったらやっていけないことになる。値段と味のバランスを考え、また明日も来てもらえるような努力をしているのだ」席を立ち、お代を払った時の「ありがとうございました」にも、おざなりではなく、本当にそういう気持ちで言っているなと感じた。私達は最近よく「地元密着型ビジネス」とか言う。地元に根差し、密着するとはどういうことか、トンカツ屋でそのヒントをもらったような気がした。