小さなテーマと大きな舞台

 

久し振りにコンサルタントのH氏と話した。久し振りということもあり、積もる話もあった。行き着いたテーマは屋上菜園。聖書には狭い門から入れ、という言葉があるが、私自身、屋上菜園という狭い門から入り、狭い道を歩いてきた。さて現在の課題は狭い道がやや広くなってきたが、まだまだ狭いということだ。それではどうしたら良いのだろうか。私は視点を変えて、社会のリ・デザイン、都市の再生、街づくりという視点から、屋上菜園の意味と可能性について考えているところだ、と話した。H氏は街づくりのコンサルタントでもあり、街づくりという大きな舞台に屋上菜園と言う役者を乗せて、他の役者との関係をつくり、可能性を引き出すようにしたらどうだろうか、という話になった。もとより屋上菜園という役者は主役ではなく、脇役だ。それでは、いなくては困る脇役になるためにはどのように演技力を磨き、存在感を出していったら良いか。屋上菜園、屋上緑化を仕事としている企業、団体、個人は現在の必ずしも順風とは言えない状況の中で、試行錯誤しながら頑張っている。そのような企業、団体、個人とも連携しながら、また都市の活性化、グリーンシティイノベーションに取り組んでいる企業、コンサル、団体、個人に向けて、情報発信、さらにはプレゼンの機会を増やしていきたい。屋上緑化・菜園と太陽光発電は建物の屋上で、スペースをどちらに使うかでせめぎあっている状況だ。発電に優先順位を置く企業、個人も多いことだろう。一方屋上緑化・菜園に優先順位を置く企業、個人もいるはずだ。屋上緑化・菜園は都市生活、都市空間の中で自然に触れ、かかわっていこうとする新しいライフスタイルだ。このスタイルが成熟経済社会の一つのシンボルになるかもしれない。いやなってほしいと思う。