屋上緑化・菜園と太陽光発電

 

屋上緑化・菜園は電力の節約に役立つ。特に夏場はエアコンを使うので電力消費量は高くなるが、屋上を緑化・菜園化すると気化熱で屋上の温度は32~35度位まで下がるので

エアコンの使用は夕方だけにする、ということも可能だ。自然の力で温度を下げ、電力消費量を下げる、という引算の発想だ。一方太陽光発電は太陽の光で電力を生み出す、つまり足算の発想ということになる。いずれも循環性の無い化石燃料を使わないというところに共通の特徴がある。さて以上2つをビジネスモデル的に、まず価値命題とコスト構造に絞って分析してみよう。

1.屋上緑化・菜園の価値命題は「自然と共生する自然住宅、エコ住宅」

屋上緑化・菜園は住む人に楽しみを提供する。コスト的には施工時、自治体から補助金が出るケースもあるが、それは一回きり。施工時と水遣り、芝刈りなどのメンテナンス代。芝生、草は年々生長していく。機械のような故障という問題はないが、水不足、病気などが原因で枯れるというリスクはある。

2.太陽光発電の価値命題は無限のエネルギーで、どこでも受け取ることのできる太陽光で環境に負荷をかけず(火力、原子力発電に伴う厄介な廃棄物も、またCO2も出さず)クリーンな電力を生み出すことができる。太陽光を電力に変換できる発電効率が採算性に合うまで高くなっている。コスト的には施工時の補助金と電力の買取価格面での補助。特に買取価格面での補助は一時的ではなく、継続的であり、政府が継続的な財政的措置を取ることになる。償却に十数年かかるとのことでその間の装置、特にパネルのメンテナンスが不可欠。