屋上緑化普及の壁

屋上緑化が思った程普及しないのはなぜだろうか。いくつかの原因があるだろうが、2つに絞って考えてみたい。

1.屋上を緑化しても「立入禁止」でただ景観として緑を楽しむだけ。できれば芝生の中に入って楽しみたいが、それができない。

2.屋上緑化した場合、どのようなベネフィットがあるか、特に本業のためにどのような付加価値を産み出すことができるのか、よく分からない。つまり投資:効果の部分がはっきりしない。

1については人が入って土を踏み固めると土が固くなり、その結果芝生が枯れるということが起こる。エアレーション(土の中へ空気を入れる作業)をしようとしても、埋設された灌水チューブを傷つける恐れがあるので、慎重に作業をしなければならない、という事情がある。その結果「立入禁止」ということになる。

2は1と密接な関係がある。折角芝生という緑の舞台がありながら、舞台の上に上がることができない。付加価値開発という面では大きな制約を受ける。まだ他にも原因があるが、それらについては別の機会に触れたい。