屋上菜園と農業

 

屋上菜園は都市の住民と農業に携わっている人達との出会い、交流の場になる。そのためには都市に住む人々、また働く人に、野菜、果物、お米をいわゆる「モノ」としてだけではなく「コト」として知ってもらいたい。どのように野菜、果物が育つのか、収穫できるまでにどのような苦労があるのか、ちょっと大袈裟に言えば、栽培過程、労働過程を情報ではなく、リアルなカタチで体験してほしいと思うのだ。そのために屋上菜園で野菜栽培の実習中心の講習会、またベジカフェ教室を開催している。野菜栽培に関心を持つ人が年を追って増えてきている。自分で育てた野菜を自分で食べる。この楽しさを一度経験すると都市の住民は野菜栽培が贅沢な趣味と実益であることを知る。屋上菜園は人口密集地での野菜、果樹栽培なので、無化学農薬で野菜を栽培することが望ましい。露地で、あるいはハウスで有機栽培をされている農家の方もいる。慣行農法が多い中で有機農業を選び、続けるというのは本当に「勇気」のいることだ。

屋上菜園では有機と勇気をキーワードに屋上菜園エバンジェリストが都市住民と農家の間の「コト」的通訳をすることも期待されている。