屋上菜園・緑化スペースのコミュニティー化

 

今回屋上菜園・緑化を地域のコミュニティーにする企画を進めている。都市型コミュニティーについてはいろいろな定義があるだろうが、商業ビルにとって屋上菜園・緑化はライブメディア、スペースメディア、人メディアの場になると考えた。この場合、イベントが大きな意味を持つ。イベントとは人を意図的に「ある場」に集客し、仕掛けを考え、商品などの訴求を「ライブ」で行なう行為だからだ。屋上菜園・緑化では規模は小さいが田園の一部を持ってきたかのような自然があり、自然を仲立ちにした会話が生まれ、そこでの野菜の苗の植付け体験とか収穫体験とか、通常の都会生活では味わうことの出来ない非日常的感動もある。そしてそのような感動を経験した人々は周囲の人たちに伝えていく。これは恐らくハブ型コミュニティであろう。自然を中心にその周りに人々が集まってくる、という構図だ。そのようなイベントを継続的に続けることによって商業ビルの屋上菜園・緑化は地元の人々にとっての「コミュニティ菜園」として認知され、人々が繰り返し訪れる場になっていく。今後は地元密着型のコミュ二ティ経済圏が重要性を増していくと言われている。屋上菜園・緑化もそのコミュ二ティ経済圏形成の一翼を担っていくことが期待される。そのためにも「里山的雰囲気」も加えていきたい。