年末選挙に想う

今度の衆議院選挙では自民党が勝つ、これは大方の一致するところだ。正確に言うならば

民主党が負けるので、その大きなおこぼれに自民党があずかる、という構図だ。自民党が勝つわけではない。最近の野田首相の言動を見ていると覚悟を感じる。沈んでいく泥船が沈まないように敢えて人数を減らし、政策面での現実性と正しさを打ち出そうとしている。恐らく野田民主党は100名を切るだろう。しかし、考えようだ。政策面がバラバラな膨張した集団よりも少数精鋭の方がリーダーシップを発揮しやすい。政治は数の力と言うが、今回の民主党の瓦解を見ていると一概にそうとも言えなくなってきているにではないか。今回の選挙は党の戦いというより各政党のリーダーの戦いだろう。集団の合意の上に乗っかるリーダーではなく、今や自分が正しいと考えることを信念と説明責任を持って先頭に立って集団を引っ張っていくリーダーが求められている。大衆迎合主義ではなく日本の将来を、大戦略を持って切り開いていくリーダーであってほしい。何が正しいと考えるか、そこにリーダーの力量が現れるのではないか。一方私達は何を正しいと考えるか。今回の選挙は選挙民がリーダーを選ぶ選挙だが、もし選挙の神がいるなら、国民自身がその政治意識を神から厳しく問われる選挙でもある。この選挙は日本が分岐点に立つ選挙かもしれない。