年金生活者のビジネスモデル
以前このブログでも書いたが、現在世代間対立が深まっている。日本の年金制度を支えているのは現役の人達だ。しかし若い世代は日本の年金制度の将来に不安を感じ、年金の負担に消極的と聞く。確かに自分達はあくせく働いているのに、年金生活者が海外旅行を楽しんだり、ゴルフとか観劇、食べ歩き三昧の生活をしているのを見たら、「やってらんない」と思うかもしれない。現在の日本の経済的繁栄の基礎を作ったのは団塊、及びその前の世代の人達だ。私もその前の世代に入るので、世代感情は良く分かるつもりだ。働きづくめだったので定年後は家族サービスもしたいし、自分がやりたかったことをやりたい。今年のNHK紅白歌合戦で美輪明宏が「ヨイトマケの歌」を歌って大きな反響があったとのことだが、私自身子供の頃、ヨイトマケの現場を見たことがある。当時の土木工事では今のような重機がないので人力でやった。ニコヨンと呼ばれる人々もいた。昔話に浸るつもりはないが、私達の世代は「ヨイトマケの歌」で歌われた母親の子供なのだ。そして高度経済成長、バブル期、失われた20年間、そしてデフレ経済、日本の危機の時代を生きている。一生にして二世を生きるような世代だ。ということで最後のご奉公として年金生活者は「国から給料を貰っているシビルサーバント」という意識を持って、地域を、社会を良くする活動に参加したらどうだろうか。それも「しなければならない」というような義務感ではなく、楽しんでやる。成熟社会で人間はどのように自分の人生を物質的、精神的に豊かなものにすることができるか、楽しむ沢山のモデルが社会全体をデザインし直す。人生のプロセスイノベーションは成功を目指すが、人生のプロダクトイノベーションは豊かさ、楽しみ、幸せを目指す。そのためのビジネスモデルを私達の後の世代のためにもドンドン創り出していきたい。