幸福な社会とは

幸福な社会とはどんな社会だろうか。今日の夜、スウェーデン社会研究所の関係者の方と雑談する機会があり、考えさせられた。スウェーデンという国は会社は救済せず新陳代謝に任せる政策をとっているが、会社で働く労働者は徹底的に救済する。会社がつぶれたら社員は生活費をサポートして貰いながら、職業訓練を受け、新しい職場、新しい会社で働く。従い失業という事態は大方の場合、避けることができる。当然そのために税金は高くなっているが、国民はそれを受け入れている。いわゆる働くことの出来る権利、労働権は守られているということだろう。断片的な情報から判断することになるが、スウェーデンの人々は自分に合った仕事に励み、生活そのものを楽しむという傾向を持っているのではないだろうか。アメリカの富裕階級のような拝金主義の国民は少数者ではないだろうか。

また幸福な社会の特徴としては貧富の格差が少ない、ということも重要な要素ではないか。

これは恐らく分配の問題になっていくだろう。厚生経済学という分野は適正な分配を扱っている学問分野と聞いたことがある。

労働権と分配を確保しつつ、最終的には物質的基準ではなく、文化的・精神的基準で社会の幸福が測定されるのではないだろうか。

幸福な社会を目指しているスウェーデンを一つのロールモデルにして、日本がどのようにして幸福な社会を創り上げていくか、考えなければと思わされた晩だった。