意識・魂・死後の世界(1)
NHKEテレの番組でアメリカの俳優、モーガン・フリーマンが案内人になって意識について、魂についての科学的研究の最前線を紹介していた。哲学とか宗教の世界では、意識とか魂という言葉は良く使われるが、それを科学的に、つまり神経科学とか生物学、神経工学、認知科学、脳科学等の分野から改めてアプローチすると、意識とか魂を科学的に解明し、定義、説明することが非常に困難であることに気付かせられる。例えば、科学的に<意識>を説明すると神経細胞のネットワーク状態ということになるが、さてそれでは意識がどのように産み出されるかとなると「それはまだ分からない」。また<魂>については多くの科学者は「進化の歴史の中で生み出されてきた脳の自己認識のネットワークと理解している。まだまだ分からないことだらけだ。それでも熱心に取り組んでいる科学者の努力が報われる日が、かなり先のことになると思われるが、いずれ来るのではないか。さらに意識あるいは魂と関係するが、人は死んだらどうなるか、その意識は、また魂は消滅してしまうのか、あるいは肉体を離れても生き続けるのかという問題が意識、魂の延長線上にある。それにしても死後の世界を科学的に解明することなど、そもそもできるのだろうか。死後の世界に「量子論」の考え方を適用しようとしている科学者もいる。「量子もつれ」だ。