日本型ビジネスモデル事例研究後半開始

 

6回シリーズの後半3回を3月、4月、5月で行なう。4回目3月28日(木)の事例研究は「食の自治と経済の自治」と題して①鳴子温泉の米プロジェクト②宮城県吉岡宿の逆転の発想(仙台藩から金を取られるから取る。百姓町人たちが、殿様から金の取立てをする)(磯田道史著「無私の日本人」<穀田十三郎>から)について学ぶ。現在は地方の時代だ。地方が元気になるためにはやはり食と経済の自治が大きな意味を持つ。鳴子温泉プロジェクトと吉岡宿プロジェクトを支え、導いた思想的結論はユニークであり、私達が学ぶべき極めて日本的ビジネスモデルの原理・原則を含んでいる、と私は考えている。穀田十三郎と菅原屋篤平治の吉岡宿救済活動はどこかクロネコヤマトの小倉氏が運輸省と闘った経緯を想起させるものがあるが、江戸時代の身分社会ではまさに命懸けだった。第4回目のセミナーではビジネスモデルキャンパスの阿部改訂版を使いながら、この2つの事例を分析してみたい。また最近のビジネスモデルについての著作の紹介、及びソーシャルテクノロジー時代のコミュニティ戦略についても触れるつもりだ。私達はリアルとソーシャルの2つの世界を生きている。ビジネスモデルをデザインする場合、この意識を常に持たなければならない時代になっている。私が願うところは参加者の皆さんが自分でビジネスモデルをつくるようになることと講師と参加者同士の「共創」だ。