日本型都市型コミュニティのビジネスモデルは?

 

M大学の大学院生とカフェで意見交換をした。テーマは「コミュ二ティ」。現在コミュ二ティという言葉を聞く機会が増えた。特に昨年の東日本大震災の後、人と人とのつながりに人々が改めて目を向け始めている。「コミュ二ティ」は日本語に翻訳すると「共同体」。

最近私が感じるのは「コミュ二ティ」という言葉が一人歩きしているのではないか、ということだ。都市部では、労働共同体、生活共同体というのはイメージが重た過ぎて馴染まないだろう。都市の人達がイメージしている共同体は「親しい関係性の集まり」あるいは関係性が集積したプラットフォームのような場に思える。関係性にはいろいろなレベルがあり、人々は自由意志で出たり入ったり、そこに留まったりする。関係性を深めることに人々の関心は向かう。一方、何らかの目的を実現しようというのは関係性に方向を与えるものであり、共同体ではなくなるだろう。日本人の場合、都市型の共同体を形成する際、楕円的発想が必要ではないかと思う。つまり人と人が関係性を深めるためのシンボル的なリーダーと、人と人との関係を普段着で媒介するもの、私の考えでは自然との関わりの中で一緒に作業すること。都市の場合は大きな自然は無理なので小さな自然で、関係性を築きやすい屋上菜園がコミュニティ形成のもう一つの中心になるのではないか。そんな期待を持っている。