有機農業と自然農業

 

今日NHK Eテレの「こころの時代」で「その壁を超えて」というタイトルで村上真平氏がとり上げられていた。村上氏は有機農業で有名な父親を持っていたが、インド、バングラディッシュでの農業活動を通じて、自然を破壊しない農業、自然農業を目指すようになった。そして出会ったのが福岡正信氏の不耕起(耕さない)、不除草(除草しない)、不施肥(肥料を与えない)、無農薬(農薬を使用しない)だ。村上氏はバングラデシュでこの方法の正しさを実感し、確認したと言う。その際、話題に出たのが世界4大文明発生地だ。ナイル河口にも、メソポタミヤにも、インダス河口、黄河文明にもかつては森が豊かにあったが、人間が食料増産のため森を切り倒していったため、生態系が変り、砂漠化してしまった。つまり私達の先祖は今日で言う有機農業を続けた結果、地球環境を破壊してしまったということだ。有機農業にも問題がある、との指摘だった。私も以前テレビで福岡正信さんの話を聞いたことがあった。その時の泥ダンゴの印象が強く残っている。福岡正信さんの自然農法は海外で高く評価されているようだった。有機農業についてはいろいろな定義があるだろうが、私は飯沼二郎氏の以下のような定義に共感を覚える。「一つ目は家族経営。二つ目はその土地の風土に根ざした複合経営。三つ目は消費者と、顔と顔の見える信頼関係による産消提携(産直)」「有機農業は人間を共生の社会へ解放する質と力を持っているのではないか」野菜栽培については、私は日本伝統の伝承的農法をベースにしていきたいと考えている。それは日本農業の特質とノウハウがそこに凝縮されていると思うからだ。