李登輝氏の金言

風邪を引いた。毎日万歩計を持って歩いているが、三日前、近くのホームセンターに行くために歩いた時かなり早足で歩いたせいか、思いがけず汗をかいた。その晩から鼻水が出て、また咳も出始めた。私の場合、典型的な風邪の症状だ。

そこで風邪はたっぷり睡眠をとって治す、と言われていることもあり、早めに床に入り、七時過ぎ迄、二日間たっぷり寝たが、症状には改善の兆しが見えない。こじらせてはいけないと思い、近くのかかりつけの内科医院に行った。午前10時半ということもあって、待合室は満員だった。やっと席を確保して、医院に置いてある雑誌「致知」の11月号を手にとった。結局呼び出しの声がかかるまで、約一時間読み耽った。特に印象に残ったのは台湾の元総統李登輝氏と下村前文科大臣との対談だった。読みながら思ったことは台湾は李登輝総統の時、やっと国家としてのアイデンティティを確立したのではないかということだった。そして心に残った言葉は「リーダーはビジョンを明確に示さなければなりませんが、ビジョンに対してコンセンサスを得ることを忘れてはならないということを私は強調しておきたい」。コンセンサスを得る努力をしていく中で、ビジョンの妥当性も検証され、また深められていくのではないか。

私自身も、丁度良いタイミングでこの言葉に出合った。