江戸時代から学ぶ・夕方は自由時間

江戸時代はどんな時代だったのか、それを知るための切り口は多種多様だろうが、最近私はその労働時間というか働き方のスタイルに関心を持っている。現在のように電気、電燈の無い時代、夜は菜種油などを灯した明かりに頼っていたのだから、やはり基本は太陽と共に起きて、夜は早く床につく、という生活だったはずだ。日の出の早い夏は現代で言うところのサマータイム制などがあったのだろうか。武士は現代風に言えばサラリーマンだ。一方宵越しの金を持たない都市部の庶民の多くは職人だったり、小商いだったり、店の従業員だったり・・・と言う具合ではなかったかと推測するそんなことを考えるのは理由が無いでもない。以前必要があり、江戸時代から明治にかけての職業の移り変わりを調べたいと思い、神保町の古本屋街を歩いていた時に1冊の本を見つけた。「明治商売往来」仲田定之助著 青蛙房から昭和44年に発行されている。読んでいて飽きない内容だ。実に面白い。その中に「ゆうらく」「のみもの・たべもの」「のりもの・ともしび」という項がある。その中には江戸時代から続いているものもあることだろう。江戸時代の人々が一日の仕事を終えた後、多分今でいう午後3時頃だろうが、何をして気分転換をしていていたか、知りたいと思っている。なぜならそこに現代にも引き継がれている庶民文化があると思うからだ。