玉音放送全文を読んで思うこと
今朝の朝刊に玉音放送の原文と現代語訳が掲載されていた。以前から終戦特集で「時運趨ク所堪エ難キヲ堪エ忍ビ難キヲ忍ビ・・・」という部分はテレビ、ラジオで聞いていたが、今回玉音放送の全文を読む機会を得て、まさに戦争を終らせるための昭和天皇の真情と覚悟を知ることができた。真情について言えば例えば以下の個所だ。
「先に米国、英国2国に宣戦した理由もまた、実に帝国の自存と東アジアの安定を望んだことであって、他国の主権を排除して、領土を侵略するようなことは、いうまでもなく私の志したことではない」
「それでもなお戦争を継続すれば、ついにわが民族の滅亡を招くだけでなく、人類の文明をも破壊することになるだろう。このようなことになっては、何をもって万民を守り、歴代祖先の霊に謝罪することができよう。これが帝国政府に共同宣言を受諾するよう命じた理由である」
覚悟については、
「今後、帝国が受ける苦難は並大抵のものではない。・・・それにより永遠の世のため平和の道を開こうと思う」
「あなたたち臣民は十分に私の考えを心にとめて行動しなさい」
この玉音放送は終戦に反対する陸軍省の将校らがクーデターを画策する緊迫した状況の中で準備が進められた。
放送は37分30秒続いた。詔勅は英仏語など20カ国語に翻訳して放送されたとのことだ。戦後70年、私たちの世代も戦前、終戦に向き合うことが求められている。