発想と行動力

 

何かに気付き、考えても、それを直ちに実行に移すというのはなかなかできないものだ。アイデアを実現するためには、行動しなければならない。何かの本で読んだが、考えたことを実行に移す人は3%程度と本当に少ない、とのことだ。アイデアに限らず、例えば、机の上の整理整頓。しなければ、と思うがなぜかできない。時間ができたらやろう、片付けよりも先にやらなければならないことがある・・・と自分に言い訳ししつつ、今日も机の上は雑然としている。話は元に戻る。何かに気付き、発想した時、すぐに行動に移す人とそうでない人の違いはどこで出てくるか。まずすぐに行動しない人のパターンを考えて見る。「いいアイデアだ。しかし、まだ思い付きの段階だから、このアイデアが本物かどうか、今はまだ見えていないが、問題もあることだろうから、いろいろな面から慎重に検討する必要がある。どこから検討を始めたら良いか、まずそれを考えよう」そうこうしているうちに、忙しさに紛れてアイデアは棚晒しになってしまう。そしてある時、誰かかがそれを実現したのを見たり、聞いたりすると「あれは自分も考えた」などど言ったりする。私自身今迄殆どそうであったように思う。それに対して、すぐ行動に移す人はこう考えてすぐに動き始める。「まずこのことならあの人に会って、話を聞いてみよう。そして現場、現物にあたってみよう。動くことによって、一歩前に出る。出れば見える風景が違ってくる。最初は漠然としていた絵が段々はっきりしてくる。最近の言葉で言えば、静止画像というより動画、ということになるだろう。いろいろなものがつながっていき、行動に拍車がかかる。どうしたらビジネスにできるか、思考と行動の回路が忙しく働いていく。一歩づづ前に出ながら、仮説を立て、検証していく。大事なことは前に出ていくことだ。見える風景が一歩出る度に鮮明さを増していく。弊社のビジネスモデルデザインの一分野は「勿体無いビジネス」だ。過日山梨県の木材センターを訪問した際、香りのとても良い木っ端が沢山カゴの中に捨てられていた。担当者と話をすると、「このままではゴミになってしまうので、勿体無いですよね」「私もそう思いますよ」。ということでこの木の端を一緒に商品化することにした。そこで木の端のサンプルをいつか貰って、あるところで配ったら好評だった。いろいろな使い道で盛り上がった。行動に移すためには一緒に考え、動いてくれるパートナーも必要だ。お盆開けには商品化のための会議を現地で持つ。なにか面白いビジネスができそうだ。私も行動にすぐ移すタイプに変っていきたい。